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2007年09月21日

1年が経ちました

忘れもしない2006年9月21日。あれからちょうど1年が経った。

その日は有給休暇を取っており仕事が始まる午前8時30分には自宅でのんびり過ごしていた。
そんな時、仕事仲間から携帯に電話があり
『菅井が通勤途中で事故にあったらしい』との事だった。

菅井は近所の仲間とチームを作ってレースに参戦するほどバイク好きで、
釣りに行かない時はサーキットかツーリングへ行く事が多く、
今までも時々コケて怪我をする事も多かったため、みんなの酒の肴になったものだ。

今回もやっと月賦が終わった1300ccのバイクをコカして廃車かぁ~!
バカだなぁ~と、いつもと同じ思いでいた。
今日は休みなんで御見舞いがてらに、からかいに行ってみるか...と、
彼の自宅に電話して病院を尋ねると親父さんが電話に出て、『何か今回はヤバいかも』という。
病院に電話して容態を尋ねると答えてくれず、なるべく早く来て下さいとの事だった。

電話の雰囲気からタダ事ではないと感じた自分は車を病院まで飛ばした。
運転しながら、『菅井、頑張れ!菅井、頑張れ!』と、声に出して必死で祈っている自分がいた。
この時、何か予感めいたものがあり、涙が自然とこぼれてしまった。

病院に到着し看護士さんに容態を尋ねると、『残念ですが、お亡くなりになりました』と、
一言だけ告げて案内された部屋では帰らぬ人となった
息子の頭を優しく撫でるお袋さんの姿があった。

菅井の顔は事故に遭ったとは思えないほど綺麗だったが少し悔しそうにみえた。
見通しの良い交差点で直進してくる菅井のバイクに気付かずに右折してきた
乗用車に対して投げかけた悔しさなのか、自分の技術で右折車を避けきれなかった
悔しさなのか今となっては判らない。

葬儀は雨のなか行われた。
外には仕事を休んで駆けつけたレース仲間が十数台のバイクと共に霊柩車を囲む様に停車している。
彼の棺が運ばれ霊柩車に乗せられるその時でした。
短いセルの音と共に十数台のバイクが一斉にエンジンをかけたのです。

参列者のすすり泣く声は轟音にかき消され、まるで『もう泣かないでよ』と彼が言ってる様で、
余計に涙を誘っていました。
普通なら警察に通報される轟音なのに、まるで心の叫びの様で、
あの時のエンジン音は今でも耳に残っています。

今、仕事は4年に1度の大忙しの時で、菅井と早朝から深夜まで汗と油にまみれて
仕事をした事が懐かしくてたまりません。
少し間違えば大怪我どころか生死にかかわる仕事のなかで培った信頼と友情は
今でも深く心に残っています。

釣りやキャンプに行って遊んだ思い出よりも、
辛かったけど一緒に頑張った仕事の思い出の方が強く残っているなんて、
何ていう人生なんだと思うけど、仕事が辛ければ辛いほど、
遊びの釣りが楽しく感じるのではないかと思います。

夏川りみが歌った、涙そうそうの一節に
『あなたの場所から私が 見えたら きっといつか 会えると信じ 生きてゆく~』とありますが、
この詩を聞くと、例え大切な人が亡くなっても、
いつかきっと...絶対にまた逢える...本当にそんな気がします。

1年が経ちました
菅井ちゃん♪
そっちでも大物は釣れているかい?




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