春の北海道遠征 “メーターオーバーを狙え!”vol.1
北の果てにあるイトウが棲むダム湖。幻と言われるイトウが漁協や地元有志の手で守られており、アベレージサイズも前は60cmだったのに、最近では70~80cmと大きく育ち、夢のメーターオーバーも年間に数本がキャッチされている。
原生林に囲まれた広大なダム湖はいくつかのバックウォーターが作り出す複雑な地形と大小いつくかの島を有しており、その雰囲気はまるで北欧で釣りをしている様な錯覚さえ覚えてしまうほどだ。
今年もそんなイトウに挑戦する機会が得られたが、震災の影響が残る茨城県大洗港は復興が終わっていないため愛車での釣行は叶わず、飛行機とレンタカーで現地へ飛んだ。
【1日目】
空港でレンタカーに乗り換え現地には昼過ぎに到着。逸る心を抑えながら事前に宅急便で送ってあったタックルを準備、渡船で島のポイントへ向かう。変わらぬ風景に迎えられ田舎へ帰省した気分だ。ワカサギを探しながら過去に好調だったブッシュ周りを攻めるが反応無し、仲間の間では“すぎさんポイント”と呼んでいる場所も風裏となって何も起こらず、風が当たる場所でやっと小さなアメマスを数匹キャッチして終了。
【2日目】
4時の渡船で半島の根元部分にあるポイントへ向かう。ここは昨年の春にけんぢさんが最後の最後にイトウをキャッチした思い出の場所。あの時の感動が蘇るが朝一のプライムタイムは風が無く鏡の様な湖面に絶句。とりあえずキャストしていると、またもや小さなアメマスがヒット!何故か自分にヒットするアメマスは小さいなぁ。
昼前になると風が出ていい感じになるがイトウからの反応は得られず時間だけが過ぎていく。この状況を打開すべく、こだいら軍曹は半島の先端部へ向かって行った。しばらくしてワカサギを探す旅に出ていたけんぢさんから“本命をバラした!” “ワカサギがパニックになっている!”との連絡が入った。
イトウはワカサギを岸辺に追い込んで捕食する知恵があるとTVでやっていたのを思い出し、もしや!?と思い、濁った水でも目立つカラーのZANMAI FAT70 TypeⅡ ピンクバックゴールドヤマメをチョイス、ややスローなタダ引きのルアーを岸際の切り株横で一瞬止めた時でした。ドンっ!という衝撃の後にイトウ特有の首振りの感触。久しぶりの感触を楽しむ余裕も無く、けんぢさんにネットインの協力要請。釣りを中断させてゴメンね~。だってバレそうな予感がしたんだもん(^◇^;ゞ あはは!68cmの銀色の魚体でした。
【3日目】
昨日合流したザザギさんも含めて4人でガレ場のポイントへ。ここは秋にKiyoさんといそたろうさんがメモリアルなイトウをキャッチした場所。秋よりも水位が高く足場が少ないが、今シーズンは人があまり入って無いとの事。ところがこの日も朝から無風で小雨も降っている。はぁ~、テンション下がるなぁ。こんな日は寝るに限る(汗。
時折微風が吹くものの状況は変わらず。夕方に諦めかけていたら尾鰭の綺麗なサクラマスがヒット!サイズはそれほどでも無いがピックアップ直前のルアーに飛び付いて来ました。とても元気な1尾に嬉しくなりますが、まだ解禁前なので速やかにリリース。ヒットルアーはZANMAI FAT85 TypeⅡ ギンクロアワビ。
【4日目】
今回の遠征で初めて朝からいい感じで風が吹いている。“今日は行ける!”誰もがそう思っていたが...。釣れない。少し底荒れしているのかな?濁りとクリアの境界線を探して丁寧に攻めるも反応は無い。メンバーはあいつを探してランガンに出た。自分は集中力が途切れているのかライントラブルが多発して何回もシンテムの組直し。ひとり残された切り株に腰掛けていると背後に何かの...。(^◇^;ゞ あはは!
ザザギさんが散歩から帰ってくると嬉しそう。タイムリミットが迫ったザザギさんの執念が実った1尾。良かったね!今回は1人だけ2泊3日と短い釣行でしたが、キッチリ答えを出すのは流石です。この風で答えが出ないポイントでの釣りは厳しいとの判断から、ザザギさんの迎えに来た渡船に便乗しポイント変更。これまた良さそうなポイントに後ろ髪を引かれるザザギさんに別れを告げ夕マズメ勝負!
良い風でいい感じで流れと濁りが入っている。クリア部分にルアーをキャストし、濁りに入る少し手前でルアーをアピールさせると狙い通りの位置でヒット!イトウより軽いが確かなアタリ。元気な47cmアメマスでした。
そのまま水色の境目を打ちながらランガンしていく。キーワードはブッシュ・切り株・雨水等で赤土に出来た凹み(チャンネル)部かな?(笑。ヤツは突然足元の濁りからバイトしてくるから最後まで油断は出来ないぞ!なんて思った瞬間、根掛り?と思わせる違和感と共に合わせを入れるとマジで根掛り(涙。おまけにPEの端部をライターで炙った時にリーダーも痛めたか、途中であっさり切れてしまった。FAT85 TypeⅡオレンジゴールド殉職。これでFAT120オレンジゴールドヤマメと昨年のヒットルアーが2個が殉職(涙。はぁ~、泣きたい。
今回は同様なケースが何度かありました。根掛り?と思って合わせなかったら本命の首振りで即バレ、またその逆で根掛りに合わせてしまい回収に手間取ったりと。ロストを恐れず全て合わせる度胸が無いとダメですね~(^◇^;ゞ あはは!
しばらくすると遠くでけんぢさんキャッチの朗報が。ヤッタ~!この釣りは誰がキャッチしても嬉しくなるのです。自分もあと1本は欲しいなぁ~なんて思っていたら出ましたよ。やはり切り株を過ぎて足元近くでドン!と。74cmとまたしても80cmに届かなかったけど嬉しい1尾。
【5日目】
この日はのんびりと宿の朝食でも食べましょう~と早朝出撃は無し。正解でした。外は雪がチラホラ降っており気温は氷点下5℃。もうすぐ6月だというのに恐るべし北海道。
ゆっくり渡船で出掛けたポイントは、昨年すぎさんが85cmを釣り、自分も初日に2本ゲットした思い出の場所。昨年より水位は低いがいい感じのブレイクラインがあり、いかにもな雰囲気。ところが風が無い。ワカサギは居るのだがイトウのヤル気を刺激する風が...。時々、そよそよと弱い風が吹くものの何も反応は無い。いそたろうさんの右往左往作戦も通用せず終了~。
【6日目】
最終日なので半日の実釣だ。ポイントは4日目の午後に行った場所。まだパラダイスは残っているか?ところがまたしても無風のベタ凪状態。予報では風が吹くらしいのだが。それまでは我慢の釣り。岸際でアメマスの稚魚がワカサギの稚魚を一人前に追いかけている。ウグイも居る。後は王者の登場を待つばかりなのだが。
TOMのグリグリを試してみる。まぁ、名前はグリグリだけど軽いアクションを混ぜたタダ巻き、そしてステイ。すると小さなアタリと共に小さなアメマスがヒット!終了まで残り1時間を切ったところで釣れました。サイズに関係なく嬉しい1尾でした。
そろそろ迎えの船が来る頃にいい風が吹いて来た。最後にウグイが沢山居たブッシュのポイントへ入る。きっとウグイを喰いに王者が来ると思われたからだ。遠くで船の音が聞こえた。キャスト!大きいアクションでルアーをアピール後は、ルアーを信じてタダ巻き...。リールを巻く手が止まった。ゲゲッ!最後にまた根掛りかよぉ~と思ったら首振り数回。合わせたけどバレた。タイムアップ。
あまりコンディションが良かったとは言えない今回の遠征。腰と背中、膝、腕、あっちこっちが痛い。疲れた。最長1日15時間の釣行を連日続けるには体力と気力が必要。いつまで挑戦出来るか判らないけどまた来るよと独り言。
【Tackle Data】
Rod: ZANMAI Revel trouts 7.6MT、7.6H
Reel: EXIST HYPER CUSTOM 2508、 EXIST 2500、STELLA 3000HG
Main Line: VARIVAS SUPER TROUT Advance Max Power PE 1.5
Leader : VARIVAS EXTRA PROTECT SHOCK LEADER 20LB
この釣行記はZANMAIブログでも...。
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北へ北へとアメマス編・
北へ北へと王者イトウ編